シリアルコードがNGになって影響を受ける会社

公開日:  最終更新日:2015/09/15

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3行にまとめると?

・シリアルコードNGで影響を受けるのはゲームアプリ開発会社だけではない
・アプリ専門誌と事前登録サイトは下火になっていくかもしれない
・iOSからAndroidにシフトする会社が増えるかもしれない

 

最近ソーシャルゲーム業界で一番ホットな話題は、アップルによるシリアルコードが搭載されたアプリのリジェクト(拒否)問題です。

以前の記事にも書きましたが、日本のゲームアプリで「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」と1位、2位を争う「モンスターストライク(モンスト)」が、シリアルコードの搭載を理由に突然App Storeから削除された記憶も新しく、ゲームアプリ会社はその対応に追われています。

 

シリアルコードがNGになって影響を受ける会社

シリアルコードがダメになって影響を受ける会社は、主に下記の3つがあります。

1)ゲームアプリの運営会社
2)出版社
3)事前登録サイト

 

ゲームアプリの運営会社

以前と比べて最近は、新規アプリの開発コストが上がっただけでなく、プロモーションコスト(広告費用)も上がりました。(開発コストが上がったのは、アプリの大規模化により開発期間が長くなったため)

リリースされるアプリの種類が増えてきたため、ただリリースしただけではユーザーの目に留まらなくなってきており、ユーザーへの告知のためのコストが増えています。

Tech crunchの記事によると、登録アプリケーション数は、Googleが143万本、Appleが121万と、合計264万本ものアプリが配信されています。(2014年度 ゲーム以外のアプリを含む)
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※出所 Tech crunch

ダウンロード数が伸びないと、それに比例して売り上げも伸びないため、ゲームアプリの開発会社はシリアルコードを使って、外部メディアと連携したユーザー増加施策を行っています。

それが、上記の2番目と3番目にあたる、アプリ雑誌でのシリアルコード配布と、事前登録サイトで事前登録したユーザーへの特典アイテムの配布です。

他にも、既存ユーザーが友人などをゲームに招待した際に入力する招待コード(※)も、シリアルコードのシステムを使っています。

※招待コードを招待されたユーザーが入力すると、招待したユーザーと招待されたユーザーの両方が特典アイテムを受け取ることができます。

ソーシャルゲーム市場が急激に大きくなった理由の一つとして、この招待システムで友人を招待することにより、招待された側は、友人との関係もあってすぐにゲームを止めにくく、継続して遊ぶことで習慣となって課金につながりやすい環境ができたという経緯があります。

アップルの審査を通過するためには、シリアルコードの配布を止めればよいだけですが、その影響は開発会社にとって想像以上に大きいものになります。

 

出版社

開発会社の次に影響を受けるのは、「アプリスタイル」などに代表されるゲームアプリ専門雑誌が影響を受けると考えています。

これらの雑誌を購入するユーザーは、雑誌に掲載されている最新情報を読みたいのもありますが、付録として付いているシリアルコード目当てで購入しているユーザーが多くいます。

ゲームアプリの開発会社がシリアルコードの機能をアプリから外すと、雑誌の付録としてつけているシリアルコードも掲載できなくなるため、売り上げが大きく下がることが予想されます。

現状、出版社はアプリ紹介を雑誌に掲載するための掲載料は取っておらず、ゲームアプリ開発会社は、その掲載料代わりにシリアルコードを提供しているという、持ちつ持たれつの関係があります。

そのシリアルコードが提供できないため、今後は掲載料が有料になるという噂もありましたが、雑誌の発行部数が減ることが予想され、出稿する側の魅力も少ないため、おそらくそういう形にはならないと思います。

出版社自体もシリアルコードの付いてない雑誌自体の価値は低く考えているようで、シリアルコードを付録として付けていない電子書籍版を紙媒体価格の半額以下で販売している出版社もあります。(電子書籍版にシリアルコードが付いていないのは、契約によるためと思われます)

 

事前登録サイト

予約トップ10」や「ゲームギフト」、「ファミ通App」等の事前登録サイトも、シリアルコードNGの影響を受けると考えています。

予約トップ10

これらのサイトで配信前に事前登録を行う事で、ゲームアプリが配信された時にメールなどでシリアルコードが届き、そのシリアルコードを入力することで、特典アイテムを受け取ることができます。

これらのサービスも、予約特典が貰えなければメリットが減るため、サービスとしては下火になっていく可能性があります。

 

各社の方針

ゲームアプリ開発会社の今後方針は、聞いている限りではシリアルコード機能を搭載しない方向の会社が多いと聞いています。

Android版のアプリに関しては、Googleからは規制されていませんが、ユーザー間での不公平感をなくすために同時に終了するアプリと、Android版だけ残すアプリがあるようです。

また、規制の少ないAndroid向けのアプリを、積極的に増やしていくことを検討している開発会社もあると聞いています。

今回のシリアルコード機能によるリジェクトの影響もありますが、リワード機能を搭載しているアプリのリジェクトなど、アップルの方針次第で会社の戦略に大きな転換を求められるため、業績へのリスクを減らす意味からも、iOSアプリからAndroid向けのアプリへシフトしていくことを検討している会社の話も聞くようになりました。

 

これとは正反対に、アップルとの関係を深めていく方針の会社の話も聞いています。

アップルは新しい物好きの会社で、iPhoneの新しい機能を使ったもの(※)がフィーチャー(App StoreのTOPに掲載)がとれる可能性が高いので、シリアルコードでユーザーを増やす方向を諦め、アップルのフィーチャーを取ることに注力していく方針の開発会社もありました。

※以前であれば、位置情報や加速度センサーなどですが、最近では iPhone6S に搭載される感圧センサー(3D touch)を使ったアプリなどですね。

 

まとめ

大手ゲーム会社でも、シリアルコード対策は頭の痛い問題で、今週(9月17日~20日)開催される「東京ゲームショー2015」でも、シリアルコードを使った来場イベントを企画していた会社などは、急きょ企画の変更を迫られました。(ちなみに、うちの会社もです・・・)

モンストがApp Storeから削除された翌週(9月上旬)から新しい企画を立てて、3週間弱で実施する必要があるので、実行委員の人たちは本当に大変そうでした。

 

また応急対応として、アプリの中ではなくWebでシリアルコードを入力させて、それをアプリに反映させる方法を検討している会社もあるようですが、いつアップルに見つかってアプリがリジェクトされるか分からないためリスクが高い方法と言えます。

(本当かどうか分かりませんが、アプリをリジェクトされたゲームアプリ開発会社が、腹いせにシリアルコードを搭載している他のアプリをアップルに通報しているという噂もあります。おぉ怖い・・・)

 

独り言

「アプリスタイル」を出している株式会社アプリスタイルが出版している他の雑誌を見たら、「NHK大相撲ジャーナル」っていう雑誌が引っかかってきました。

カテゴリー違いすぎるだろう・・・


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