資金決済法/サービス終了時の払い戻しに関する法律

公開日:  最終更新日:2015/11/13

 

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ソーシャルゲームを運営していく上で、「資金決済法(しきんけっさいほう)」は避けて通れない問題になっています。

3行にまとめると?

・資金決済法の対象となるソーシャルゲームの仮想通貨(課金コインなど)は、サービス終了時に未使用残高を返金する義務がある

・仮想通貨の未使用残高の50%を、供託金として金融機関に預けなければならない

・一定の条件を満たせば対象とならないため、Androidのアプリは対象外の事が多い

資金決済法とは?

資金決済法とは、「資金決済に関する法律 」の略称で、商品券やプリカなどの前払式支払手段や、ネットを介した資金移動を行うサービスに関する法律です。

元々は、BitCashやWebMoneyなどのプリペイドカードに関する法律として設定されましたが、法改正によりサーバー管理型のプリペイドカード(ソーシャルゲームのアプリ内で購入する魔法石などの仮想通貨を含む)も、2010年から法規制の対象となりました。

法規制の対象となるソーシャルゲームは、下記の2項目の両方に当てはまるアプリです。

1)仮想通貨の未利用残高の総額が1,000万円以上

2)仮想通貨の有効期限が180日以上ある

逆に言うと、残高が1,000万円以下か、有効期限が180日以下であれば、資金決済法の対象外となります。

OS別の状況

仮想通貨の有効期限が180日の場合は資金決済法の対象とならないので、ソーシャルゲームの運営会社としては有効期限を180日以内にしたいところなのですが、Apple(iOS)は、in app purchaseでの購入アイテム(仮想通貨)に有効期限をつけることを認めていません。

そのため、iOSは基本的に資金決済法の対象になってしまいます。

しかしAndroidではそのような制限はないため、同じアプリでもiOS版は資金決済法の対象で、Android版は資金決済法の対象外となっているアプリも存在します。

いくつかのソーシャルゲーム開発会社では、Android版はサーバー側でコイン残高を管理して、180日以内の有効期限を設け、iOSは返金対象である有料版を優先的に消費するように設定しているアプリもあります。

仮想通貨とは?

coin

Wikipediaでは、

仮想通貨とは、法定通貨に対して特定の国家による価値の保証を持たない通貨のこと。

と定義されています。

ソーシャルゲームの例で言うと、GREEの「GREEコイン」、Mabageの「モバコイン」、「パズル&ドラゴンズ」の「魔法石」、「モンスターストライク」の「オーブ」が仮想通貨にあたります。

また他の例としては、取引所の運営会社が破たんした事で1年ほど前に大々的にニュースで放映されていた、「ビットコイン」も仮想通貨の一種になります。

対象アプリの見分け方

遊んでいるアプリが資金決済法の対象かどうかは、アプリ内に「資金決済法に基づく表示」があるかどうかを見ればわかります。

この表記は、対象のアプリ内に表示することが義務ずけられていますので、ヘルプなどの近くを見てみれば、必ずあるはずです。

ちなみにパズドラの「資金決済法に基づく表示」はココです。

※原則、商品販売後の払い戻しはいたしません。
ただし各サービスの提供を終了する場合は、
この限りではありません。

この記載の通り、サービスを終了する場合のみ返金を行います。

オススメアプリ

資金決済法対象アプリの法的義務

1)サービス終了時の払い戻し義務

払い戻しの対象となるのは課金(有料)コインの残高のみで、無料で配布された販促コインなどは対象となりません。

対象となるゲームアプリのサービス終了後に、速やかに払い戻し受付を開始(通常はサービス終了の翌日)し、最低60日以上の受付期間を設ける必要があります。

最低60日とありますが、大手ゲーム会社では80日~90日の期間を設けている会社が多いようです。

2)コインの未使用残高の1/2を供託

資金決済法の対象となるゲームコインを発行しているアプリは、毎年3月末と9月末時点でのコインの未使用残高が1,000万円を超えていると、内閣総理大臣(!!)に届け出が必要になります。(総理大臣に届け出といっても、宛先が総理大臣なだけで、実際には財務局などです)

そしてその有料コインの未使用残高の1/2の金額を「供託金」として法務局閣府令で定める供託書に預ける必要があります。(10/19修正:法務局の訳がないですね・・・)

3)サービス終了時に「新聞公告」を実施

「新聞公告」は「新聞広告」とは違って、販売やセールス目的ではなく、法令上の根拠に基づいて行われるものです。

資金決済法の対象アプリのサービスを終了する場合は、この「新聞公告」が義務づけられていて、払い戻しの実施および手順について記載する必要があります。

アプリは日本全国で配信されていることから、全国紙(読売新聞・ 朝日新聞・毎日新聞・日本経済新聞・産經新聞)5紙のうち最低1紙に掲載する必要があります。

掲載料は各社でまちまちですが、参考までに、日経新聞の公告料金表を下記に記載します。

日経新聞公告料金一覧

払い戻しの実施や手順について記載しようとすると、7センチ四方ほどのサイズが必要になります。

そのサイズの料金は、「2段」の「1/5」ほどのスペースが必要となるため、約100万円前後の公告費がかかります。

サービスを終了するという事は、売り上げが思うように伸びていない(赤字)という事なので、終了に際に掛るこの費用は、ゲームアプリの開発会社に大きな負担になっています。

まとめ

ちなみに有料アイテムを購入した時に、ボーナスなどのオマケでコインやポイントが付いてくることがあると思いますが、その場合、通常は有料コインから優先的に消費されるしくみになっていて、その残高や有料・無料別の残高は、マイページなどで確認できるようになっています。

後、現在払い戻しを行っているアプリの一覧は、下記の日本資金決済業協会の公式HPで確認することができます。

払い戻しのお知らせ

 

こんなにサービス終了しているのを見ると、現状のソーシャルゲーム業界の厳しさが現れていますね(汗)

本当に心配になってきた・・・・


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